【自己紹介】原渕 祐

 私は学部3年次(2007年)より現在まで、量子化学計算を用いた化学反応機構解析に関する研究に取り組んできました。研究課題としては、ポテンシャルエネルギー曲面の解析に基づく分岐反応経路の解析や、分子の光励起後の超高速過程に対するab initio 分子動力学法の研究、そして、分子の励起状態における反応経路探索法の開発と応用研究を進めてきました。最近では、前田理教授のもとで、反応経路が網目状につながった「反応経路ネットワーク」を活用した有機合成反応の解析研究や反応設計の研究も進めています。また、2023年4月より北海道大学化学反応創成研究拠点(WPI-ICReDD)にて、計算科学・情報科学・実験科学の融合研究にも取り組み始めました。

 本学術変革領域研究(B)では、Ruben Staub特任助教と連携し、反応過程の分子構造に基づき、巨大化学空間から目的の性質を有する分子群が存在する方向へと探索をナビゲートする「量子化学計算が操舵する化学空間探索」の実現を目指します。また、総括班としては、国内向けアウトリーチと広報活動を担当します。

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